『サクラ・MMO2 ～明かされし事実～』Switch版レビュー｜激動の展開を見せるファンタジー百合ゲー【評価・感想】PR

『サクラ・MMO2 ～明かされし事実～』は異世界転生ものの百合ビジュアルノベルだ。

前作でヴィオラのもとに集まったメンバーは新たなクエストに挑む。大味なシナリオはいつもどおりだが、名家の生き残りであるお嬢様・エイスリンからの依頼とその後に明かされる秘密には驚きがあり、シリーズが大きく動き出すのを感じた。

前作よりパワーアップしたヴィオラのドSぶり、仲が深まってきたキャラクターとの掛け合いが楽しい。気軽にプレイできる少し”大人向け”の作品だ。

本記事では『サクラ・MMO2 ～明かされし事実～』のあらすじやヒロインを紹介した後、ゲーム内容をレビューしていく。

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本記事はGamuzumiから商品を提供いただき、作成しています。

前作の内容、今作のストーリーの一部ネタバレあり。

あらすじ

フィオン、エレリと暮らし始めたヴィオラ(ことね)は、日本に帰る方法を探すため、忠実なメイド・ネーヴも含めた4人のパーティーでさまざまなクエストを請け負っていた。

ヴィオラにとっては退屈な依頼ばかり。手がかりも得られないなか、今日もギルドに向かう。

名家から盗まれたネックレスを探す依頼を目にしたヴィオラは今までとは毛色の違うクエストに興味を示し、依頼主・エイスリンに会いに行く。

彼女からクエストの詳細を聞いた一行はすぐさま捜索をはじめる。

魔女とヒロインたち

ヴィオラ

ゲーム「アサフオンライン」のなかで“闇の魔女”として恐れられる存在。

アサフに居心地の良さを感じつつも、現実世界に戻る方法も探している。

ネーヴ

ヴィオラに仕えるメイド。

フィオン

家族と別れて泥棒として生きていた。

ヴィオラに拾われてからは一緒に行動するようになる。

エレリ

ヴィオラ(ことね)と同じく、ゲームの世界に入り込んでしまった剣士。

同じ境遇のヴィオラと一緒に日本へ戻る方法を探している。

エイスリン

リントンの街を二分する名家・チャステイン家のお嬢様。

もう一つの名家・デスト家の跡取りと結婚する予定。

レビュー

まさかの展開！激動するストーリー

ヴィオラたちが引き受けたネックレス探しは思うように進まない。

しびれを切らした依頼主のエイスリンが自らパーティーに加わると、ストーリーは大きく動き出す。

ヴィオラとヒロインたちがじゃれあう日常パートが、ある出来事をきっかけとして一気にひっくり返される。予想もしなかった展開に驚かされた。

荒唐無稽にも感じるが、ゲームの世界に即した話であり、ファンタジーとして許容範囲だろう。

前作から引き継がれた謎「ヴィオラとエレリがなぜアサフの世界に入り込んだのか？」について、本作では答えが明かされている。

キーとなるのは新キャラクター・ガルデニアだ。大魔道士である彼女はストーリーの展開をも左右する存在。

ガルデニアによってもたらされた情報はヴィオラの心を大きく揺さぶり、仲間たちもざわついていた。

ヴィオラは彼女たちの思いを受け止め、仲間の人生も背負って最後の戦いに挑むという場面で本作が終わり、最終作である『サクラ・MMO3』への期待感を煽られる。

どのようなエンディングを迎えるのか、次作もプレイして彼女たちの行く末を見届けたい。

“ヴィオラへの思い”を通してヒロインたちの個性が爆発

シリーズ序盤から登場していたネーヴはともかく、途中から仲間に加わったフィオン、エレリはそのキャラクターを十分に描くには前作ではボリューム不足だった。

本作ではキャラクターが掘り下げられ、個性が強調されている。

ネーヴはヴィオラへの愛が病的とも感じられるほどになっており、ヤンデレが悪化している。

フィオンは粗暴さが頻繁に描かれるようになり、ヤンチャだがほっておけないイメージが強まった。

前作で存在感の薄かったエレリはヴィオラとの日々の訓練を通して、不思議な感情を抱いていく。感情の赴くままに行動するネーヴ、フィオンとは違う、思慮深さを感じさせる。

本作はいくつもの選択肢によって、エンディングが分岐するマルチエンディング方式となっている。

分岐するのは終盤、ヴィオラがそれぞれのキャラクターの思いを受け止めるシーンだ。

それまでに見せていなかったヒロインたちの素直な気持ちが表現されており、どのヒロインも良いエンディングだった。

きわどいCGは控えめ

「サクラシリーズ＝きわどいイラストCG」と言い切れるほど攻めたCGが売りのシリーズにおいて、本作はストーリー重視であり、他作品と比べるとおとなしめのCGが多かった。

とはいえ、フィオンやエレリが謎のスライム(液体)に襲われたり、ヴィオラがネーヴからサービスを受けたりとお楽しみのCGは収録されている。

ちなみにエイスリンは攻略キャラクターではないが、なぜか突然ヴィオラと一緒に朝を迎えるシーンがある。

総合評価

【シリーズのレビュー】
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